誰もがうらやむイケメン先輩、私だけの片思いだと思っていたら…
ピュアな頃の片思い
この話は、私が高校生の時に経験した今でも綺麗な思い出の一つ
『ピュアな私の恋愛物語』です。
私が16歳の頃、友だちよりちょっぴりおバカだった私は仲のいい友達とは同じ高校へは行けず、頑張って受験勉強をして希望した高校へ1人で進学。
1時間かけて通うことになったけど、なんだか楽しくなりそうな予感!
だって、面白そうなクラスだったんだもん。
中学の頃は男女意識しちゃう時代だったから張り詰めた空気を感じていたんだけど、高校生までになるとそんなことはなく男女問わずどんどん話しかけてくれた。
地元の友達はいなく1人で入学したから友だちが出来るか心配していたけど、自然と4人の友達が出来ていつも周りにいてくれた。
他のクラスに比べて男女仲が良くワチャワチャしていたから、毎日が楽しくて1カ月があっという間だった。
そんなある時、部活紹介があるというので1年生は体育館へ集まった。
私は小学生からバドミントンをしていたので、バド部に対してしか集中して見なかった。
先輩たちもいい人そうだったので、そのままバドミントン部に入部する申し込みを書いた。
その日の帰りは少し遅くなり1人でバス停に立っていると遠くから2人の男子が・・・・。
1人はお喋りが大好きそうでずっと喋っている声が聞こえて、もう一人は背がスラっと高く友だちの話をツッコミながらも大人しそうな人だった。
自分のクラスの男子としか喋った事がなかった私は少し気まずい事もあり、近くに来た2人の顔すらも見れずにひたすらケータイを見てその場を胡麻化した。
すると1人のお喋りくんが
「あ?あの子バド部希望の子だよ!」
とおとなしめの子に教えていた。
私は
「げーーー・・・聞こえているし、早くバス来ないかなー」
って聞こえないふりしていたら
「ねーきみ何組?」
ってお喋りくんが話しかけてきた。
顔を見ると中学の頃の同年バド部の中で、バドがうまくてイケメンで有名な2人だった。
お喋りくんがYくん。おとなしめがKくん。
え?同じ高校だったの!!?
と心の中が動揺した私はえ?私に聞いているの?
と周りを見てパニックに(笑)
「お前が急に話しかけるからだよ!ごめんねこいつがうるさくて」
とKくんがツッコんでくれた。
「いやっ!こちらこそごめんなさい。YくんとKくんだよね?バド部で有名だったから」
と答えると
「ほらやっぱりバド部!よろしくね♪ってかなんで僕たち有名なの?」
とYくん。
なんで?ってかっこいいからだよとは言えないじゃん・・
私は
「教えない!秘密」
と答えるので精一杯だった。
「これから同じバド部だし僕とアド交換しよう!でもこいつ(Kくん)はまだ好きな人がいるから交換しないけど(笑)」
ってYくんが提案してY君とアド交換をした。
丁度バスが来てバスに乗り込んだんだけど、ずっと夢をみているかのような感覚で夜ご飯も食べられないくらい舞い上がった。
次の日がどんなに楽しみだったか!!
朝登校してすぐに仲のいい子に昨日の報告をした。
「何組の人なの?」
と聞かれたけど、ピュアな私は緊張して聞きそびれちゃった・・・
そこは女子!廊下で探偵のように何組か調べるのは早い。
Yくんは1組だった。変わらず男女問わずワチャワチャしていた。
Kくんは頑張って探したけどいなくて諦めて自分のクラスの3組に入ろうとした瞬間、4組のドアから出てきた人が!!・・・・
Kくんだった!
「おはよう」
と小声で言われ、その瞬間だけドラマのようにスローモーションになった。
そう、ピュアな私はKくんに恋している。
その日は、一人浮かれていて、4組が気になって仕方なかった。
移動教室で4組が通るときや休み時間で友だちとふざけて通る時ついつい見ちゃうの。
Kくんはスラっとしていて近寄りがたいオーラが出ているからか、女子とは全く話さず女子からもカッコいいけど話しづらいと言われていた。
でも眺めとくだけでも幸せで、たまに目が合ってお辞儀をしてくれるKくんにときめきが止まらなかった。
部活が始まり、私はKくんを一旦忘れ部活に集中した。
部活紹介の時に話した先輩たちも変わらず優しくて楽しく1日が終わった。
日々充実しすぎて、特に何かあるわけじゃなかったけど、部活をしてKくんが通るのを眺める日々が楽しかった。
こんな日を何日続けたかな?ある日の夜知らないアドから1通のメールが。
「急にごめんね。Yにアドレス聞いちゃった。」
とKくんからだった。
・・・・・・・・フリーズ。
ん?間違い・・かな?
「私☆☆だけど送り先あっている?」
とつい聞いてしまった。
「あっているよ!!ごめんもし迷惑だったなら消して」
って言われたけど消すわけがないじゃん!
「消さないよ(笑)よろしくね」
と送るとすぐ返信が!
「普段全然話せないからメールしたくて!俺が廊下通るときにお辞儀しているの気づいた?」
って気づいていますよ!気づいていますとも!
ピュアな私は
「なんてキュンキュンがあふれるの?」
ともの凄く幸せでした。
でも丁度Kくんに確認したいことがあった。
初めて話した時にYくんが言っていた
「Kくんは好きな人がいる」
ってこと。
勇気を振り絞って聞いてみた・・・。
するとすぐ返事が。
「あー(笑)あの時の?俺が中学時代にフラれたことをYがからかって言っただけで、今好きな人はいないよ!気になる子はいるけど!」
って・・・
気になる子がい・・・いるの!???
マジ!?
「俺はいるよ!☆☆ちゃんは?」
の返信に迷った・・Kくんには気になる人がいて、私だけKくんが気になっているとは言えなかった。
「今、気になっている人も好きな人もいないんだー」
って言ってしまった。
そのあとは、互いの話で盛り上がった。
次の日Kくんに会うと思うと緊張した。
気になる人がいるんだと思うと、廊下を見るのもドキドキした・・・
友だちが小声で
「Kくん通るよ!あっ見てる!」
って教えてくれたけどピュアで照れ屋な私は恥ずかしくてK君を見られなかった。
そんなこと考えていたら一日Kくんを見ずに終わった。
するとKくんからメールが来た。
「元気ない?今日1回も目が合わなかったから」
って・・・何?思わせぶりな?
「そう?じゃあ明日は見とくね」
って送った。
よく考えたら私たちはメールでは話すけど、通り過ぎる時とかすれ違う時に挨拶するだけで直接話したことそんなにないなー。
と思いながら次の日になった。
朝教室に入ってガールズトークをしていたら、その時Kくんグループが!!
K君を見なきゃと思い心臓バクバクで廊下を見ていたら、K君がにっこり笑って手を振ってくれた。
・・・・・・いつもクールで女子とは一切絡まないKくんだからすごく目立ってしまって、周りの女子たちはいっせいに私を見た。
こんな漫画のようなことって本当にあるんだ!一瞬で顔が赤くなった。
丁度このころくらいからかな?
同じクラスの1人の男子に告白されて断ったんだけど、諦められないって言って休み時間毎時間話しかけて来たり、膝に乗ってきたりアピールがすごかった。
その場面を丁度Kくんが廊下を通り見られてしまった。
すぐにKくんが廊下のロッカーを
「バンッ!」
と叩いてどこかへ行った。
・・・怒っている?
みんなは私を見るけど、一緒にキョトンとするしかなかった。
どうしたんだろう?
と思っていると初めて学校にいる時にKくんからメールが!!
Kくん 「あいつと付き合ってんの?」
私 「えー違うよ!確かに告白はされたよ。でも断ったんだけどしつこいの!ってか大丈夫?ロッカー叩いてたからみんなビックリしてたけど?」
Kくん 「ごめん。大丈夫だよ。あと、言ってなかったけど俺の気になる人3組なんだ」
・・・・どういうこと?
その時、ピュアな私の頭では整理が出来なくてフリーズした。
ボーっとしていたら、Kくんが友だちと笑いながら帰ってきた。
Kくんの気になる人は3組にいるの?
え?どうしよう・・・
聞くのが怖かった。
でも彼の顔を見て
「私は4組にいる」
この言葉を無意識に送っていた。
それから学校が終わり部活も終わって、K君と顔を合わせてもいつもと変わらずメールの内容に触れるわけじゃなく夜まで返事はなかった。
無意識に送るんじゃなかった・・・
そう思ってお風呂から上がりケータイを見るとメールが来ていた!
Kくん 「ごめん、良いところで充電が切れちゃった。マジ!?4組?○○(バド部で仲のいい男の子)じゃないよね?」
私 「違うよ!でもそうやって潰していかれたら答え言っているのと一緒じゃない?」
Kくん 「確かに!おれイニシャル言えるよ!N,Sちゃん」
・・・・それ私じゃん・・・
私 「そうなんだ!気づかなかったー」
Kくん 「え?N,Sちゃんっていたっけ?わざと間違えたんだけど(笑)」
私 「あっいない(笑)ずるーい!」
Kくん 「じゃあ今度は☆☆ちゃんの気になる人のイニシャル教えて」
私 「いやわかるじゃん。Kのつく人」
Kくん 「それじゃわからないなー。言ってくれないと(笑)」
私 「じゃあ言うね・・・Kくん!!」
はー言ってしまった。
もうどうにでもなれーーーーーーー。
返信待ち。
Kくん 「やっと聞けた!俺も☆☆ちゃんだよ!あースッキリした!ずっと気づいて欲しいけど直接話す勇気はないし、変な男が近くをウロウロしているし、変に質問して嫌われたくないし1人でモヤモヤして大変だったんだよ」
私 「ほんと!?ごめん全く気づかなかった!私の片思いかと思ったよ(笑)。K君の事は気になるどころか好きだけどね」
・・・・やべっ!
調子に乗って口滑らせちゃった。
まだ気になるしか言われてないのに・・・
Kくん 「ははははっ!!様子見で気になるって言った自分めっちゃはずいじゃん(笑)。待ってこれだけ言わせて!僕と付き合って下さい」
私 「はい(笑)え?いいの?なんか変な感じ。よろしくお願いいたします♪」
こうして私たちは付き合う事になりました。
Kくんと付き合ったことは自然と広まり、今までみんなの前で話したことがなかった私たちは注目の的でした。
恥ずかしがり屋のKくんは廊下ですれ違う時に頭ポンポンしてくれたり私たちにしかわからないサインを作ったり、学校帰りには手をつなぎ部活のみんなの前だけは彼氏彼女として思う存分おのろけました。
これが私の『ピュアな恋愛物語』です。
まだまだ他にもKくんにされたり言われたりした、キュンキュンワードが書ききれないほどあったのになーー。
皆さんもこんなに熱く語りたくなるような恋してますか?
最後までご覧いただきありがとうございました。
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