会社での出会い、放っておけない系の天然彼氏と過ごした一年間の物語
争奪戦の末?GETした彼氏
万人にモテるかと聞かれればそうではない、でも放っておけないタイプの男性が、あなたの周りにもいませんか?
どんなに振り回されても、彼には自分が必要と思い込んでしまうやっかいな存在かも知れません。
短い期間のお付き合いでしたが、忘れられないインパクトを残し去っていった彼氏のことを振り返ってみたいと思います。
不倫もそろそろ卒業かな、と思い始めていた初夏のことでした。
接客業からの転職を思い立ち、グラフィックデータを扱う会社でアルバイトの仕事を見つけました。
経験を積めば正社員昇格に繋がりそう、なんて真面目なことも少しは考えましたが、未婚の男性が多そうなところを探したのは言うまでもありません。
同期は女性5名、恋愛の話で盛り上がる年代でしたから、打ち解けるのは早かったです。
彼氏候補となり得るような数名の若手社員が、私たちの指導にあたってくれることになりました。
明るく楽しい雰囲気の中に一人、声が小さくて人見知りの男性、R君がいました。
始めは近寄りがたい印象で、新人で声を掛ける人は少ないようでした。
困っている人に歩み寄る親切さがあると気付いたのは、後になってからのことです。
業務用システムのメンテナンスが必要となり、私が社員に相談しに行こうとした時のことでした。
なぜか同期のSさんが後ろから付いてこようとしたのです。
二人行く必要もないので譲ったところ、Sさんは意外にもR君に近付き、笑いながら話しているのが見えました。
不思議に思い聞いてみると、一対一では普通に話せるとのこと。
R君は私たちの要求を受け、システムの改善に取り組んでくれました。
その後も何かあるとSさんを通して依頼していたのですが、どうやらSさんはR君に気があるのだということに気付きました。
否定も肯定もしない、けれど表情からは見て取れます。
気付かれたくない、それは相手をライバル視している証拠です。
勝手にケンカを売られた私でしたが、なぜだか急にR君が気になり始め、彼を取られたくないとまで思うようになりました。
お互い口には出さないものの、仕事上で張り合ったり少しでも目立とうとしたり、完全に意識しているのがわかりました。
部内で集まって飲み会をすることもあったのですが、宴席では常にSさんが隣に座り、R君を放してくれる気配がありません。
帰り道、ようやく話しかけるチャンスが巡ってきました。
「私も仲良くなりたいんだけどな。」
R君は怪訝そうに私を見ます。
「Aさん(男性)と上手くいってるみたいだよね?」
全く身に覚えがないですから、Sさんが吹き込んだのでしょう。
「R君、今度どこかに遊びに行こうよ?」
振り回される日々
数日後の深夜、携帯が鳴る音に目を覚ましました。
「今から出掛けない?」
時計は0:00をとうに過ぎており、大人しそうなR君がこんな時間に誘ってきたことに驚きました。
身なりを整えるヒマもなく、就寝時に着ていたキャミソールにジャージを羽織って外に出ます。
お迎えはちょっと大きめの外車、もちろん中古でしたが、ますます彼という人物がわからなくなってしまいました。
信号を幾つも越えましたが、黙ったままのR君。
仕方なく次の信号待ちでドリンクを口移し、ようやく目の色が変わりました。
左ハンドルなので、隣のドライバーからは丸見えです。
それからまた随分と走った後、ようやく国道沿いのホテルにINしました。
どうやらR君は「初めて」であると発覚。
しおらしい態度にこちらからリードを試みたところ、どんどん元気になってしまいました。
私で学習したいのかあれこれ質問が止まらず、呆れた私は真顔で問いかけます。
「ねぇ、ちゃんと付き合う?Sさんじゃなくて、私を選ぶ?」
つまらない質問だと思いましたが、私に興味があったことを告白してくれました。
「その頭、おかっぱ?」
ショートボブと言って欲しいところです。
好きなアイドルの髪型に似ているらしく、興味があったのはそのせいかと妙に納得もしました。
それから長い時間、家族のこと、愛車へのこだわり、社内の恋愛事情まであらゆることを語りつくし、仕舞いには子どもの頃に読んだ本の話を始め涙ぐんでしまいました。
そっと頭を撫でてあげると、やがて大きな体で小さな寝息を立てながら眠り始めました。
女性を誘うのにさぞかし緊張していたのでしょう。
困惑もしましたが、無防備な姿を見せてくれたことに悪い気はしません。
ちょっと天然だけど私が育ててあげよう、なんて出過ぎたことも思ったりしました。
夏の終わりを惜しむように逢瀬を重ね、季節は秋になりました。
社内でも徐々に実績を上げたR君は、立ち居振る舞いも堂々としてきたように思えます。
早朝から草野球を観戦し、小さなラーメン屋へ向かう道すがら、本社異動の話を聞かされました。
自分の彼氏が評価されたことが嬉しくて、その場は深く考えず一緒に喜びました。
日を追うにつれ会えなくなる寂しさに気付いたのですが、喜んでいる彼に水を差すことなどできません。
彼の眼は私に向いていないことにも気付いていました。
自分から振ってあげようと覚悟を決めた夜のことです。
缶ビールの最後の一口を飲み干し、彼は大きな声で言い放ちました。
「ねぇ、僕がもし将来国会議員になったら、昔付き合った女として週刊誌に売ってもいいよ。」
一瞬何を言われたのかわかりませんでしたが、体よく振られてしまったのだと理解しました。
もちろん腹は立ちました。
それでも昔付き合った女として認められたことに誇りを感じ、彼が将来
「先生」
と呼ばれるバカな妄想をしてみると、やっぱり憎めない奴だと思えてしまったのです。
出発の日、空港からの電話は聞き覚えのある小さな声でした。
「知らない人ばかりの場所で、大丈夫かな。」
抱えていた不安をすべて私に吐き出し、彼は飛び立っていきました。
お別れ、そしてまさかの再会
何度か電話をかけたり、かけられたり。
始めは不安そうでしたが、徐々に自信を付けていることが伝わってきました。
年越しは久しぶりに一緒に過ごし、除夜の鐘を数えました。
本社では歓迎され、自分に気がありそうな女性もいるなんてことを機嫌良く話し始めます。
本社にはおかっぱの女はいないとか言い出します。
(ボブだよ、おかっぱじゃないよ。)
都会に行った彼は少し浮かれている感じもあり、わかってはいましたが、私への興味が薄れたことも見せつけられてしまいました。
次の帰省では会わないことを約束し、私は新たな転職先も決めることにしました。
季節は再び初夏を迎えます。
友人は新しい彼氏を作るよう私に勧め、合コンに誘ってくれました。
気分転換も兼ねて茶髪の巻き髪に挑戦、合コンは成果がありませんでしたが、転職先で気になる男性も現れました。
終わった恋は忘れようと、まだ少し無理をして前を向いていた時のことです。
出勤途中、駅前の横断歩道で見覚えのある背中を見つけました。
R君、と思いましたが声を押しとどめました。
出張と思しき、スーツケースを抱えています。
信号待ちの背後から、執拗に視線を送り続けました。
さすがに彼も気付き何度も振り返りますが、絶対に目は合わせず、声もかけませんでした。
これが私にできる最大の復讐でした。
やがて首をかしげながら彼は横断歩道を渡って行きました。
他人だったらと思い声をかけることは躊躇する彼の性格を、私はよく知っています。
さようならR君、これが本当のお別れですね。
胸の内でもやもやしていたものが、スッと晴れていった瞬間でした。
変わり者だけど楽しい思い出をくれたR君、私の自慢の彼氏だったことは間違いありません。
今もどこかで、元気でいてくれることを願っています。
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